Aura Flowは、色水を用いてフィギュアにオーラをまとわせる装置です。
現在市販されているフィギュアでは、漫画やアニメの登場人物が発するオーラはプラスチック製の部品によって再現されています。こうした部品は色や形の変化を伴わなず、劇中のオーラを正しく具現化しているとは言えません。そこで私たちは、真にオーラをフィギュアにまとわせるためのデバイスとしてAura Flowを開発しました。
実現にあたり注目したのが、液体の拡散現象です。Aura Flowは真水で満たしたパイプ内に色水を注入し、ファンを用いて水流を変化させることで、4つのオーラ的なエフェクトを再現します。
炎は、キャラクターの燃え上がる闘志の表現で、赤の蛍光塗料を使用し再現しています。
闘気は、キャラクターから出される威圧感の表現で、青の蛍光塗料を使用し再現しています。
霊魂は、キャラクターの体にまとわりつく精霊の表現で、少量の赤の蛍光塗料を小刻みに注入することで再現しています。
砂嵐は視界が悪い砂嵐の中にキャラクターが消えていく表現で、赤の蛍光塗料を小刻みに注入して再現しています。
装置は、円筒状の水槽、蛍光塗料による色水、色水の注入と真水の給水・排水を行うポンプ、水流を変化させる上下のファン、蛍光塗料を発光させるためのブラックライト、色水と真水用のタンク、装置を制御するための電子回路で構成されています。まずブラックライトを点灯させ、水槽に給水を行います。次に表現したいエフェクトに応じて、プロペラを回転し、水槽内に水流を発生させ、任意のタイミングで色水を注入します。すると上述の4種類のエフェクトが再現されます。鑑賞時間は1分間です。その後、装置は自動で排水を行い、再びタンクより透明な真水が吸水されます。
アニメや漫画のファン、フィギュアのコレクター
流体を用いた変化するエフェクトをフィギュアに付加させることで、より臨場感のある情景を鑑賞することができます。
坂田 敢海 東京電機大学大学院理工学研究科 情報学専攻 2年
伊藤 輝 東京電機大学理工学部 情報システムデザイン学系 4年
橋本 息吹 東京電機大学大学院理工学研究科 情報学専攻 1年
八田 直也 東京電機大学理工学部 情報システムデザイン学系 2022年度卒業
勝本 雄一朗 東京電機大学理工学部 情報システムデザイン学系 准教授
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