着るモビリティ　MOBILE WEAR Mk-IV/同 改

MOBILE WEAR（モビルウェア）は移動をハックする超個人的交通機関です。
衣服の様に身に着け、立ち姿勢（standing mode）および座り姿勢（sitting mode）で移動することができます。
セグウェイや電動キックボードなど従来の小型パーソナルモビリティの多くは立ち乗りですが、
レジャーやスポーツ用ではなく移動手段として使用するならばユーザーの負担軽減が必要と考え、楽チンに移動できるsitting modeを設定しました。
MOBILE WEARは足に装備したモーターにより駆動し、その消費エネルギーはとても小さく、クルマに比べればタダ同然です。

コンパクトなので家の中の保管場所にも困らず、衣服のように身につけたまま公共交通機関や施設を利用できるため、
駐車場の確保や煩わしい手荷物としての持ち込みを心配することなく、
ラストワンマイルをつなぐ交通機関として用いることでシームレスで快適な移動が可能になります。

MOBILE WEARはこのコンセプトの下 2019年にMk-Iを開発し、
以降Mk-II(2020年)、Mk-III(2021年)と軽量化や操作性向上などの改良を重ねてきました。
最新モデルであるMk-IV ”MOYAY”は駆動系を高トルク化したほか、
これまでのモデルでは関節部分を含めてアルミ構造材で構成していた脚フレームを抜本的に見直し、
圧縮部材（アルミパイプ）と引張部材（ナイロンロープ）からなる「テンセグリティ（テンデュール）」を応用した構造とし、
より一層の軽量化を図りました。
”MOYAY”（モヤイ）のネーミングはテンデュール構造の張力を担う部分に用いているナイロンロープを「舫（もや）う」ことに由来しています。

MOBILE WEARは汎用部品で構成されているので
簡単な工具さえあればIKEAの組立家具のように誰でも組立・分解・調整が可能です。
そのため、メーカーが市場に提供する製品を無条件で受け入れるだけでなく、
ユーザー個人の目的・嗜好に合わせた機能・性能のモビリティを自家醸造（home brew）するように仕立てることもできます。
テンデュール構造の採用により、脚フレームの組み立てに関してはこれまでのモデルでは必要だった六角レンチ等の工具も不要になりました。