M5Stack Color Makerは、M5Stackを制御モジュールとして利用した絵具の調色デバイスです。
以下の機能を持っています。
・RGBセンサーで色を読み取り数値化、CMYK値に変換してディスプレイに表示する。
・CMYK値の混合比率をディスプレイ上のスライドバーで調整して任意の色を作ることができる。ベースとしてRGBセンサーで読み取った値も使用できる。
・ディスプレイ上で設置したCMYK値に合わせて絵具の混合比率を制御して出力できる。
このデバイスはシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、キープレート(K)を使った色の調色について実践を通して学ぶことのできるデバイスです。
ディスプレイ上にはCMYK値を設定できるスライドバーがあり、任意の値に変更できます。
また、RGBカラーセンサーを備えており、任意のオブジェクトの色をスキャンし得られたRGB値を表示できます。得られたRGB値は、CMYK値に変換してCMYKのスライドバー値に反映されるため、RGBとCMYKの相関についても学べます。
このプロジェクトでは、絵の具を精度よく調色するためにオリジナルのチューブポンプユニットを開発しています。
チューブポンプは医療用などの装置で少量の液体を送る際によく使われるデバイスですが、その構造上輸液に脈動が発生するという特徴があります。脈動が発生すると調色精度に悪影響を及ぼすため、ポンプ内に特殊な構造を加えることにより脈動を大幅に抑え、精度のよい調色を実現しました。
この作品は概念実証を兼ねた試作品です。このコンセプトは比較的容易に実現できることが確認できましたが、液体の絵の具を使う上でメンテナンス性を向上させる必要があることも判りました。現在はメンテナンス性を改善し、小型化したVer,2を構想、設計中です。
・小中高校生の「色」についての学習用
・いわゆる健常者も含めた色覚多様性のある人々すべて
・光の三原色、色の三原色を学ぶ過程で、実際の色を数値化し目の前で調色されて発現する様子を提示することで学習の理解や科学への興味を深める効果があります。
・色の発現についての科学的な知識と、色に対する感受性のちがいや色覚多様性についての理解を深めることで、色覚多様性への相互理解への一助として働きます。
・色覚異常持つ人への補助具として利用を想定しています。
1976年、京都生まれ。電子工作を覚えたばかりの化学出身技術者。作ったものが動くのが楽しくて、コロナ禍中に独りぼっちメイカー活動を開始。メイカー友達が欲しくて、コンテスト中心に活動中。
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