Embodied Web

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Embodied Web

by 奥村春香
生活・からだ

作品概要

いつか見ようとして保存したままになっているサイトやひっきりなしに流れていくタイムラインで私のスマホとパソコンの中は消化不良の情報で溢れた。インターネットで社会は便利になったはずなのに、なんだかうまく扱えていない感じがする。

ふいに小学生の頃を思い出してみる。図書館で料理本を読んで作りたいレシピをコピーして持って帰り、新聞から見たい番組を探してマーカーを引き、雑誌に載った流行りの観光スポットを切り抜く…この頃の方が、情報をうまく扱えていた気がする。この時見た情報は、知識として今でも覚えているものもあるくらいだ。

今と昔では、いったい何が違うのだろうか。それは「身体性の欠如」だと思う。(ここでは、身体性を「身体によって知覚や体験ができること」と定義する)

メモ帳、新聞、料理本、辞書、地図、写真、チラシ…私たちはそれらをふと目にしたり、印をつけたり、張り出したり、家族に見せたり…当然のように情報には身体性があった。

一方今はどうだろう。デバイスに集約されてしまった情報は、当たり前だが、デバイスを開かなければ知覚できない。そして、平たい端末の中に均一に並んだ情報に、思うままに印をつけたり取り出したりすることはできない。一応ブックマークはできるが、結局そのアプリを閉じたら知覚できない。自分が気に入ったサイトをSNSで共有しても、相手が出先だったらその情報を腰を据えては見ないかもしれないし、迷惑かもしれない。このように、生活で使う情報がデバイスの中に集約されたことにより、情報の身体性は欠如し、忘れたり使える機会を逃しているのだ。

そこで、情報に「質量・文脈・寿命」をもたせ、「情報を生活空間の中に還元する」ことを試みた。

まず、量や存在を実感する(質量)。時・場所・人に合わせて使うことで文脈が生まれ、行動や会話がはじまる(文脈)。そして、情報にも寿命を持たせて人間と歩幅を合わせることで、無限の情報に終止符を打つ(寿命)。

情報の存在する場所を、デバイス中心から生活空間中心に還元する。そうすれば、SNSで見たレシピをふと目にして思い出したり、バズっていた観光地を週末の旅行に提案したり、伸びた印刷物を見て、そろそろ見ようかという気にもなるだろう。

情報を生活空間の中に還元することで、私たちは「情報の身体性」を取り戻す。

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ターゲットユーザー

・気になったサイトを後で見ようと保存したままになっている人
・漫然とサイトを眺めるだけで、実際にその情報を使うには至っていない人

ターゲットユーザーに与える価値

情報の身体性を取り戻し、忘れたり使える機会を逃すことがなくなる
(例)
・印刷したバズっている観光地を家族に見せて、週末の旅行の計画を立てる
・冷蔵庫に貼ったレシピを、ふと目にして思い出す
・後でみたい勉強記事をデスクに置いておく
・伸びた印刷物を見て、そろそろ見ようかと思う

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作品投稿者について

奥村春香

法政大学デザイン工学部4年生。デザインとテクノロジーを統合的に学ぶ。

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