FULU (ふる)はデジタル体験に触覚を取り入れるための爪形ウエラブルデバイスです。遠く離れた場所でも、触覚によるコミュニケーションが可能になります。XR/AR/VR(拡張現実)に使うことができ、教育・精神医療・ゲームなど幅広い分野で応用可能です。ポケットに入るモバイルサイズのデバイスを、スマホにBluetoothで接続することで、誰でも簡単に、いつでもどこでも触覚を楽しむことができます。
COVID-19のパンデミックによって、世界中の人々がソーシャルディスタンスをしなければならなくなりました。遠くに住むおじいちゃんおばあちゃん、海外に留学中の子供、海外赴任中のパートナー。世界中の人たちが自分の愛する人に直接触れることができなくなってしまいました。デジタル触覚コミュニケーションによって、この問題を解決したいと考えております。
現在プロジェクトはプロトタイプ段階ですが、London Design Festival やDutch Design Week などの展覧会に来場された方々から非常に好評を得ています。デモビデオを参照頂くと、子供、おじいさんやおばあさん、カップル、様々な国籍の方々、といった老若男女問わず誰もがFULUを楽しんでいます。多くの来場者がはじめは半信半疑で「デジタル触覚なんてそんなSFみたいなものあるわけない」と言いますが、FULUを体験したあとは、「これ欲しい!」「こんな使い方とかもできるんじゃない?」「ゲーム会社に売り込んだ方がいいよ」と意見を変えてサポートしてくれました。
友人のおばあちゃんは、FULUを試して「これがあれば、イギリスで勉強している孫に、アメリカから触ることができるのに」と泣いてしまいました。このことは、FULUのプロトタイプの説得力と共に、触覚によるコミュニケーションをどれだけ私たちが必要としているかを表しています。
触覚は見過ごされがちですが、多彩な感情のコミュニケーション、ストレス軽減、信頼の形成、と実は人間にとって非常に重要な感覚器官です。たとえば、赤ちゃんがお母さんと信頼をつくるのは、触覚からなのです。FULUはデジタル体験に、視覚と聴覚だけでなく、触覚も加えることで、よりヒューマンな体験を作り出すことを目指しています。
離れて暮らす家族、病院やケアホームに家族がいる方、遠距離恋愛のカップルのコミュニケーション。拡張現実(XR/AR/VR)では教育・精神医療・ゲーム・ニューリーテールのカスタマーエクスペリエンスなど。
離れて暮らす家族が触覚によって繋がることができる。実家にいるペットに触ることができる。ゲームに触覚をもたらすことができる。発達性ディスレクシアの子供の教育に触覚を入れることでより深い学びとなる。ARを前提に設計しているため、VRグラスなしで、スマホだけで触覚体験が可能。老若男女問わず、誰でも簡単にデジタル触覚体験ができる。
Studio Tadaは東京とロンドンに拠点を置く、イノベーション・デザインスタジオです。インタラクション・デザイン、エクスペリエンス・デザイン、デザイン・シンキング、建築、インテリア・デザインとメディアを問わず取り組んでいます。人と人、人とモノ、人とコト、そしてそれらの間を繋いで、新しい体験と価値を社会に提供することを目的としています。
Website: www.studiotada.co
この作品を共有