現在新型コロナウイルスの感染拡大により、換気を行い、空気を新鮮に保つことが奨励されています。しかし、空気の換気具合を具体的な数値で誰でも確認できるように表示してくれる製品は見当たりませんでした。そこで今回、二酸化炭素を測定し、測定した濃度をお手持ちのスマホで確認できる「CO2濃度で三密を可視化し換気を促すコロナからマモル君」を製作しました。
本製品の仕組みについて説明します。まず、30秒毎(0秒、30秒)に二酸化炭素の濃度を測定します。電源を本製品につなげば、自動的に測定を開始する仕組みです。
測定したデータは、測定装置とルーター間をWiFiで接続し、インターネットを介して二酸化炭素の濃度を保存するサーバーに記録しています。記録されたデータは、Webサーバーを介してスマートフォンやパソコン等で、現在の二酸化炭素濃度と前日0時から現在までの1時間おきの二酸化炭素濃度をグラフで確認することができます。なお、前日のグラフについては、画面下部にある入力バーに日付を入力することで変更ができます。例えば2020年9月24日ですと、20200924と入力してください。また、小さな子供にも直感的に理解できるよう、直近に測定した濃度により画面に表示した人の顔が変化する仕組みを設けています。
本装置は、家庭用AC100V電源、マイクロUSB-Bケーブル、Wi-Fi環境があれば使用可能です。Wi-Fiを利用するためのIDとパスワードは、プログラムの中に含みます。
現在、岡山県内にある中学校で科学部の生徒さんの協力を得て試行中にあり、コロナ感染防止のための換気促進、省エネ及び必要な冷暖房に配慮した換気方法等についての研究を開始したところです。
なお、今回使用したデータベースシステムは、特定非営利活動法人が地球温暖化防止に向けた事業で開発したCO2濃度測定公開システムであり、これをコロナ感染防止に有効活用することで、実現性及び経済性にも配慮した作品としています。
学校、塾、職場、飲食店など三密の発生が懸念され、その対策を必要とする方
本作品を使用することで、室内の二酸化炭素濃度をリアルタイムで測定・記録し、Webで現在値と過去の状態をグラフで確認すること可能となります。この結果、自発的な換気行動を促しコロナ感染リスクを低減、適切な換気による冷暖房装置の効果的運転や効率的な運転による省エネ(脱CO2に貢献)等が期待できます。また、施設管理者による集中管理の支援等も考えられます。
[学生協力者]岡山大学環境理工学部環境管理工学科流域水文学分野在籍。大学2年次、プログラミングに初めて触れ、大学3年次、基本情報処理試験合格。その後もco2sosで開発に携わる。
[co2sos]人間の生活圏のCO2濃度を測定公開するシステムを独自開発し、この測定値を用いエコ教室等の環境学習を実施。小中学生によるCO2濃度に関する研究の支援、大学生をこれら活動に参画する中で人材育成実施。
この作品を共有