étudeは、誰でも安心して使用できるはんだごてです。
現在、小・中学校でのプログラミング学習が必修化され、技術的知識を持った世代が次々と誕生しています。また、家庭用3Dプリンターの普及によりハードを作る敷居が格段に下がっています。これらの背景から電子工作が今以上に身近な存在となる未来が予想されます。
そして、電子工作を行う上で欠かすことのできない”はんだごて”。しかし現状は、一瞬の気の緩みが大惨事を引き起こしてしまう危険な道具です。
このままでは電子工作を行う人に危険が伴うだけでなく、これからものづくり(電子工作)を始めようとする人にとっての障壁となってしまいます。
そこで、誰もが安全に使用できるはんだごてを制作することでユーザーを火傷から守り、ものづくりへの障壁を取り払うことに挑戦しました。
機能・特徴
○加熱部の露出を減らす
はんだごてはおよそ300~400℃まで加熱されます。そして従来までの製品はその加熱部がほぼ全て露出する設計となっており、火傷の危険性が高くなっていました。しかし、主な用途であるはんだ付けをする上ではその先端部分のみで十分であり、露出部を増やす必要がないにも関わらず昔から形が変わっていません。
そこで本品では電子工作のビギナーに不必要な加熱部を内部に収めることで、火傷のリスクを低下させています。
○熱変色素材による温度の可視化
はんだごては電源の入っていない状態でも温度が高い場合があり、それに気づかず触れてしまい火傷をするということが多くありました。そこで本品では、加熱部周辺に熱変色インクを入れることで先端部周辺の温度を可視化し、危険度の判断を目視で行えるようにしました
○工具から文房具へ
親しみやすい道具を目指し、工具という存在から文房具という立ち位置へシフトすることを目指しました。具体的には、コードレス化、誰もが持ち慣れている六角形のグリップ、そして馴染みやすいカラーに仕上げることによってより身近にはんだごての立ち位置を変えています。
1人でも多くの人と、ものづくりの楽しさを分かち合える世界を目指したい。
その小さな1歩として、私たちはétudeを制作しました。
本品が、ものづくりを始めようとする人の背中を押せることを私たちは望みます。
学校でプログラミングを学ぶ小・中学生
ものづくり(電子工作)を始めようと志す人
火傷リスクの低い、安全なはんだづけ体験を提供します。それに伴い、大人が見ている前でしか使用させてもらえないなどの規制を排除し、誰もがものづくりをしやすい環境になることが期待されます。教育現場への導入も適しています。また本品は産業と技術革新の基盤をつくることに繋がり、SDGsの達成に近づけると考えております。将来的にはものづくりを楽しむ人が増えることで、クリエイティビティに溢れた社会を実現させます。
私たちは、デザイン工学を専攻している大学院生です。
杉森丞:モノづくりが大好き。主にデザイン、エンジニアリングを担当。
御園生貴成:みんなが楽しみながら新たな価値を生み出し合う社会を夢見ている。主にプロジェクトのマネジメントを担当。
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