装置の特長
この装置はSpresenseを使用し、可能な限り入手しやすい部材を利用してDIY可能な警報システムを構築構築することを目標としています。山岳部や山すその傾斜地などに居住する方が、自宅の裏山や敷地内に簡易的に設置するという利用方法を想定しています。
既存の技術について調査したところ、同様のコンセプトの商品がすでに存在していることも判りました。しかしながら、どこで発生するか判らない予兆現象の検出を行うためには多数のデバイスを運用する必要があるため、端末価格のさらなる低減は重要な課題と言えます。
このプロジェクトでは、多機能であることよりもシンプルな操作性を、電子、電気の知識が乏しい方でもなるべく簡単に実装できる装置の開発を主眼としました。
筐体にはDaisoで購入できるガーデンライトを利用し、ショップで購入する事のできる部材の組み合わせで主要な機能を実装できます。
主な機能と特徴
・ガーデンライトを利用した筐体により、突き刺すだけの簡単設置
・加速度センサにより、装置の傾きの変化を検出
・ガーデンライトのLEDを利用してフラッシュによる警報表示
・Wi-SUN通信によるアラート信号の送信
・受信側デバイスからMQTTにて任意の端末へアラート情報を送信
・警報表示デバイスがアラート情報を受け取り警報表示
・ガーデンライトの太陽電池パネルによる電源の補完
・複数デバイスのデータをGoogleスプレッドシートに保存
・センサデバイスのステータスをスマホアプリ上にマップ付きで表示
追加予定の機能
・電源の強化と省電力化
現在の電源では、一時間ごとの間欠駆動で約一週間しか稼働できないため、省電力化及び電源容量の拡張が必要。
・GNSS外部アンテナ化
GNSSによる設置位置取得機能についてはオンボードアンテナではデータ取得に難あり、外部アンテナ引き出しが必要。現在は位置情報は手動入力。
工作が不得意な方へはキットや完成品の販売オプションもできればよいのですが、オープンソースハードウェアとして実用可能なレベルまで性能を高めつつ、誰もが簡単にて手に入れられる環境をつくりたいと考えています。
斜面の近くに住んでいる人たち
地すべりの予兆が発生した場合、警報を受けて避難できる。
1976年、京都生まれ。電子工作を覚えたばかりの化学出身技術者。作ったものが動くのが楽しくて、コロナ禍中に独りぼっちメイカー活動を開始。メイカー友達が欲しくて、コンテスト中心に活動中。
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センサと警告ランプと無線通信部を全部ワンパッケージに組み込んで、施行は「刺すだけ」という発想が非常に素晴らしいですね。環境センシングシステムは、とかく大がかりになりがちですが、ここまで簡素で、なおかつ必要な情報がしっかり得られるのが優れていると思います。
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