キッチンや洗面台、浴槽などの素材の一つに人造/人工大理石があります。その素材の既設の住宅設備を、タッチ操作可能なスマートディスプレイ環境へと変化させるデバイスを設計・開発しています。
人造/人工大理石は、可視光や赤外光を透過・拡散する特性があるので、それら素材の背面にLEDマトリクスを配置すれば、ぼんやり光る視覚ディスプレイが構成できます。また、LED素子の幾つかを赤外線LEDとフォトダイオードにすれば、素材表面のタッチを赤外線で検出することが可能です。もちろん天板の表面に置いてある物の位置も検出できます。
現在は、LEDと赤外線LED・フォトダイオードの混在LEDマトリクスを試作し、10mmほどの厚みのある人造/人工大理石を介してでもタッチセンシング可能なディスプレイ化の確認ができてます。これを様々なサイズのLEDパネルとして構成すれば、キッチンや洗面台の天板裏側の隙間に配置できます。デバイスを仕込めれば、後はアプリで場所に応じた様々な用途に利用できます。
既存のキッチンや洗面台をスマートタッチディスプレイにしませんか?
ー特徴ー
・天板表側には何も仕掛けがないので、普段は見えないうえ、上に物を落としても、洗剤で掃除しても大丈夫
・料理中など濡れた手や汚れた手でも操作可能
・天板表側に物が置いてあれば、そこは常にセンサで検出されるので物を避けた表示も可能
ー使用用途ー
・調理中のレシピ関連情報やキッチンタイマーなどの表示
・調理や歯磨きなどの最中に、目の前の天板での電話コールなど様々な通知情報の表示
・天気予報アニメーション表示や、その他、自分好みのアプリ画面の表示
・人造/人工大理石のキッチン・洗面台などを導入している家庭
・スマートフォンやタブレット端末に頼らず、宅内の周囲の環境をスマート化したい人
料理中や化粧中など、生活中では両手が塞がる場面は多々あります。そんな場面で、いちいちスマホを取り出して操作するのではなく、自宅だからこそスマホ連動するスマート環境を構築するほうが、スマートな暮らしや生活スタイルがデザインできると言えます。タッチUI化した環境をどう活用するかはユーザとアプリ次第です。スマートフォンのような小さな画面に捕らわれない、スマート空間をデザインする自由を提供します。
京都産業大学 情報理工学部の平#研究室です。キャンパス内に建築された実験住宅で、スマートハウスに関する研究開発を行っています。ここではインタラクションデザインを含む、ハードウェアからソフトウェア、アプリケーションまだ様々なことを行っています。これまでにいろいろな研究としてシステムや作品を作ってきていますので、ぜひ研究室Webサイトをご覧になって下さい。
http://hir.ai/lab/
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