”NextRoom”は、離れた場所にいる家族や恋人同士をまるで“隣の部屋にいるかのように”繋ぐコミュニケーションツールです。
一方の家に置かれた扉をノックすると、離れた家に置かれたもう一方の扉がリアルタイムにノックされます。ノックに気付いて扉の鍵を開けると、もう一方の扉の鍵も連動して開きます。鍵を開けるのと同時にTV電話が開始され、扉を開けると相手の顔を見て話をすることが出来ます。これにより、まるで相手が隣の部屋にいるかのようにコミュニケーションをとることが出来ます。
従来のTV電話では、「PCやスマホを開く」→「アプリケーションを探して立ち上げる」→「かける相手を探す」→「発信する」というように、TV電話をかけるまでのプロセスが複雑であり、高齢者や小さな子供には操作が困難でした。また、PCやスマホを自由に使える人にとっても、かけることに手間がかかることから、特別な理由がなければ利用されない状況でした。
NextRoomでは、シンプルなノックという動作だけでTV電話をかけることが出来るので、これまでは利用が難しかった高齢者や小さな子供でも簡単にTV電話を利用出来るようになります。また、すでにTV電話を利用している人にとっても、メールや電話よりも簡単にTV電話をかけることが出来るようになるため、これまではTV電話を使うことが無かったような何気ない用事にもTV電話が利用されるようになることが期待されます。これにより、離れた場所にいても顔を見て話す機会が増え、相手をより身近に感じることが出来るようになることが期待されます。
<システム構成>
NextRoomは、ディスプレイとwebカメラ、およびノックと鍵の制御を行うためのデバイス(ARDUINO、サーボ、ソレノイドetc.)が組み込まれた木製の扉型筐体に、スティック型PCを接続して使用します。リビングなど、生活の中心となる場所に置くことを想定しているため、部屋に自然に溶け込むよう木製の筐体を採用しました。ノックと鍵の状態はmilkcocoa経由で共有され、スティックPC上で動作する制御プログラム(python)を介してSkypeを操作することでTV電話の発信・着呼等の制御を行います。
離れた場所にいる家族や恋人同士。
その中でも特に
・今までTV電話を利用することが困難だった高齢者、小さな子供
・PCやスマホを自由に使えるが、TV電話は普段あまり利用しない人
・これまでTV電話を利用することが困難だった高齢者や小さな子供でもTV電話を利用できるようになる。
・メールや電話よりも簡単にTV電話を利用することが出来るようになるため、これまでTV電話を利用することは無かったような何気ない内容でもTV電話が利用されるようになり、離れた場所にいても顔を見て話す機会が増える。これにより、まるで相手が隣の部屋にいるかのように身近に感じることが出来るようになる。
筑波大学工学系学生2名で製作しました。
川口: 筐体デザイン・ハードウェア設計
遠藤: 制御プログラム実装
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