Moving Displayは仮想世界と現実世界を結びつけ、仮想世界が実際にそこにあるかのように表現できる新たなディスプレイです。Moving Displayを使うことで、現実世界から仮想世界を垣間見ることができるようになります。
既存の出力デバイスでは、私たちのいる現実世界と、ディスプレイの向こう側の仮想世界の繋がりが薄いものでした。
例えば、VRでは現実世界をバッサリ捨て、仮想世界に入り込みます。ARでは、現実世界と仮想世界を無理やり混ぜ合わせています。また、既存のディスプレイは、仮想世界を現実世界の座標に無理やり拘束します。
このように既存のデバイスでは、どちらかの世界が優位になってしまったり、混ぜ合わせてしまったりと、対等に存在しているはずの2つの世界を結びつけるのに適していませんでした。
そこで、こちら側の現実世界と向こう側の仮想世界を繋ぐために開発したのがこのMoving Displayです。自由に動き回ることのできる移動装置を用いて、こちらの現実世界で移動した分だけ、表示される仮想世界が移動します。そうすることで、私たちのいる現実世界とディスプレイの向こう側の仮想世界の繋がりや重なりを表現することができます。
また、現実空間にあるMoving Displayという存在から、仮想空間にあるオブジェクトに対して物理的なアクションを加えることも可能です。
現状では、プロトタイプ段階のため、仮想世界には円のオブジェクトしか存在させることができていません。しかし、Moving Displayのコアとなる、現実世界の移動量に応じて、表示させる仮想世界がリアルタイムに移動するというシステムは完璧にできています。今後、表現できる仮想世界の幅を広げ実用化を目指していきます。
そして、Moving Displayが実用化されたとき、ディスプレイの向こう側の仮想世界が、そこに本当に存在するように感じることができるようになります。そして、双方の世界同士でより深く感動を共有することができるようになるでしょう。
数十年後の人類
仮想世界と現実世界を対等に存在させたい人
仮想世界に移住した人間と、現実世界に住んでいる人間の交流
人間だけでなく、環境同士の交流
ロボット技術を用いて新たな体験を研究開発している学生チーム。計算機の表現手法の拡張を目指して様々なデバイスを開発中。技術をより深く理解するためにできるだけ低レイヤーから自作して開発を進めている。
主な実績は、RoboCupJunior国際大会での優勝、クラウドファンディングにて300万円の渡航資金調達。他にも小学生向けのロボット体験会の開催等を通して、モノづくりの魅力を発信する活動も行っている。
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