ヘッドフォンやイヤホンを付けている人は、外の音をあまり聞くことができません。
WhisperCastを使えば、ヘッドフォンを付けている人に対して強制的に好きな音を流すことができます。
コイルによる磁気誘導を利用しているので、ノイズキャンセリングをオンにしていても、有線イヤホンでも無線イヤホンでも外から強制的に音を流すことができます。
可聴域の音が出ないので、イヤホン・ヘッドフォンを付けている人だけにこっそり音を届けられます。
また、通知の届く範囲が決まっていてどの角度にWhisperCastがあるのか判別できるので、美術館や博物館の音声ガイドとしても活用できます。
事前にユーザがなにか設定したり、専用の受信機を用いたりする必要はありません。もう作品データを読み込むためにアプリをインストールしたりQRコードを読み取ったりする必要はありません。普段持っているイヤホンを耳に入れるだけです。
このシステムでは、受け取り側が情報の取捨選択するのではなく、情報を届けたい側が「伝えたい」と思った音を強制的に通知可能なところに利点があります。
いままでは「相手がイヤホンを装着しているから外部の情報が遮断されてこちらに気づいてもらえない」なんてことがありましたが、WhisperCastによってそんなに人に気づいてもらう方法が一つ増えます。
ヘッドフォン・イヤホン装着者に対して外部から通知したい人
ヘッドフォン・イヤホン装着者だけに届けたい音がある人
ヘッドフォン・イヤホンを付けなければ聞こえないことを利用したコンテンツを制作できます。
相手がヘッドフォンをつけていてこちらの呼びかけに応答してくれないときや展示作品に近づいたら説明が聞こえるようになるもの、謎解きゲームにおいてヘッドフォンを装着したらアイテムの位置が分かるようなギミックをつくることができます。
1999年神奈川県生まれ。HCI分野の研究を行う明治大学大学院先端数理科学研究科で研究活動をしている。高校時代から様々なプロジェクトや企業の発足に関わり、Webサイトから鉄道広告、映像、写真、3DCG、UI、舞台演出まで、主に見た目に関するデザインを幅広く行なう。大学・大学院で情報を伝える「メディア」について日々模索しつつ、行政のDX推進にも関わる。
https://waya.works
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