flotectは、高齢者の入浴中に多く見られる、浴槽内での事故を予防するプロダクトです。
日本は、高温のお湯に肩まで浸かるという特有の入浴法から、他国に比べ入浴中の死亡事故が非常に多いことが知られています。
また、浴槽内での死亡事故は交通事故より多く*1、入浴中亡くなる人のほとんどは高齢者であることがわかっています。*2
加速する高齢化社会に向けて、少しでも高齢者を見守る手助けができたらと考え、わたしたちはflotectを制作しました。
本体は、お風呂に浮かべる浮きと壁に取り付ける栓の2つに別れており、相互がwi-fiで連携して作動します。
flotectは主に、
?@失神などにより水面の揺れがほとんどない ?Aあがいていて水面が激しく揺れる
の2つのパターンに対応しています。
これらの異常を浮きが検知すると、警告のブザー音が鳴り、その情報が栓に送られて自動排水します。また、事前に登録した家族のSNSにも通知が届きます。
そのほか、flotectを設置することによって、普段お湯を抜くために栓を引き抜く作業も、ボタン1つで排水が可能になるため、力が必要なくなり、負担を減らすことができます。
flotectを高齢者にギフトとして送ることで、入浴中の事故に対する家族全員の危険意識が向上することも期待できます。
--------------------
*1消費者庁調べ
*2東京都福祉保健局調べ
高齢者とその家族
入浴中の浴槽内の異変を検知し、?@「ブザー音で警告」した後、?A「風呂栓を自動で抜く」ことで溺死を予防します。
また、使用者の家族にSNSで異変をいち早く知らせ、高齢者を見守る手助けをします。
法政大学デザイン工学部システムデザイン学科の4年生3人によるチームです。
日頃より、クリエーション・テクノロジー・マネジメントの3分野を横断した総合デザインの視点からものづくりに取り組んでいます。
この作品を共有