Chariot Lab.では、超低消費電流チャージコントローラを開発しましたが、高コストのため、うまくビジネスにできませんでした。
そこで、コストを抑えた、12VバッテリのないUSB充電システムを開発しました。バッテリは、寿命が短いため、数年で交換が必要になり、維持費がかかります。そのため、バッテリを無くすことにより、システムの長期的な維持費が抑えられます。また重い鉛蓄電池がないことにより、システムが軽量になります。
12Vバッテリを無くすにあたり、以下の3つの工夫をしました。
1. 太陽電池とACアダプタによる協調充電
太陽電池がたくさん発電するほどACアダプタからの給電を弱くし、太陽電池の発電が弱くなると、ACアダプタからの給電を強くします。こうすることにより、常に太陽電池からの発電を最大限活かし、充電対象のUSB機器に最大速度で充電します。12Vの鉛蓄電池がある場合と異なり、使い過ぎを気にする必要はありません。また、太陽電池からの電力は、一定値(14.5V)以上の電圧から直接USB充電用の5Vに変換するため、12Vの鉛蓄電池がある場合より変換の効率がよいです。
2. スタンドアロン充電機能
停電・災害時やキャンプに持って行ったときなど、商用交100V電源が得られない場合でも、太陽電池からの発電を最大限活かし、充電対象のUSB機器に充電します。このとき、あえて5Vに電圧変換する前の電圧を一定値(14.5V)以上でないと電力を出力しないことにより、効率よく充電対象のUSB機器に充電します。
3. キャパシタを多数搭載
セラミックキャパシタ、電解コンデンサ、電気二重層キャパシタ、合計13個キャパシタを搭載可能です。このため、入力や出力にノイズの発生源があっても、安定した電源を供給します。
以上により、気軽に始められる、維持費の安い、12Vバッテリレス充電システムを提供します。現在、災害・停電時や蓄電電力余剰時に、太陽電池と5Vのモバイルバッテリから協調充電するシステムも開発中です。本選に出場でき、開発が間に合えば、本選でご紹介したいと思っております。
集合住宅に住んでいるため、本格的な太陽光発電システムは導入できないが、小規模でも気軽に自然エネルギーを始めたい個人ユーザ。
災害時に日照があれば電源を得ることができます。また、普段は維持費が安いです。
自然エネルギーの独立電源システムの研究をしています。
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