本電子ゲームは、「文字認識:ゾンデ法」を電子工作にしたものです。ゾンデ法(snode)は、1956 年 Johnson とDimond により開発されたもので、画像の定点にノードをおいて、その間に黒画素と交差する数を特徴量として抽出するものです。このゾンデ法は、Kamensky 、Glucksman によりさらに改良されていきます。また、この方法は、「交叉点サンプリング法」とも呼ばれています。なお、文字認識の歴史については、勝山:『統計的性質に基づく文字の高精度認識に関する研究』(2014)に詳しい記述があります。
本電子ゲームでは、2個の定点の周りの7か所を、指が触れたかどうかを検出して、その7次元ベクトルのマッチングで「数字」を判別しています。なお、指の触れの検出は、基板の表面のパターンを使って、指表面を流れる微弱な電流を計測して判定しています(ウソ発見器の原理)。
このような文字認識開発の黎明期に子どもだった世代は、現在、祖父母になっています。この電子ゲームを通して、孫と昔の技術について語り合ったりして楽しんでもらうことを想定しています。メカ好きの子どもにとっては、たまらない体験になると思います。
ゲームの動作は、家族の誕生日を入力するものです。キャラクタLCDに家族の名前が表示されたら、その人の誕生日の数字を指でなぞって入力します。間違って入力した場合は、下部の「キャンセルボタン」でキャンセルできます。入力が完成すると「ハッピーバースデー」の音楽が鳴ります。家族全員の誕生日を順に入力して楽しむことができます。
紹介動画では、日本の有名な家族である「サザ〇さん」を例に作成しています。ちなみに、マス〇、カツ〇、ワカ〇が無いではないかと思う人がいるかもしれませんが、これは単に動画の「尺」の問題でカットしました。深い意味はありません。
本電子ゲームのユーザは、電子工作が好きな小中学生と、子どもに電子回路やプログラミングを教えたい親、およびかわいい孫と遊びたい祖父母です。
本電子ゲームは、「孫が作る高齢者向け電子ゲーム機器」シリーズの第11世代です。このシリーズは、小中学生の孫でも簡単に作ることができ、孫と祖父母が一緒に楽しめることをコンセプトにしています。孫にとっては電子工作を作ることは楽しく、そして電子回路やプログラミングの勉強にもなります。この電子ゲームを通して家族の絆が深まることを期待しています。
孫と祖父母が一緒に楽しめる電子ゲームを作っています。 高校生や介護サービスセンターの方のアイディアも取り入れています。
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