node hands

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node hands

by わたけみ
アート・音楽 コミュニケーション・繋がり

作品概要

>作品概要
“蠢き”とは、似たような物質が動き回る様子のことを指す。アリの大群や魚の群れといった集団の動きから見えるものだ。私はこの目に見える蠢きというものに強い興味をもちつつも、目に見えない”蠢き”がインターネット上から感じる瞬間がある。媒介するSNSやツールは様々だが、情報のやりとりというものに対して生物の群のような蠢きを感じる。本作品では目に見えない蠢きを情報移動の表象として人の手をした機械とモバイル端末のユニットを20台程度を用いて制作した作品である。“情報”というものの最末端には必ず人がいる。情報を受発信するときに唯一動く”手と指”をモチーフとした。本作品を通して現代のコミュニケーションが親指一つで済んでしまうという虚しさや、目に見えない情報の蠢きから群れのような生物らしさを感じてもらえたら幸いである。また、このうごめいているにもかかわらず虚しいという矛盾と混沌について感じてもらいたい。

>技術概要
サーボモーター2台が親指の2軸の動きを制御する手型ロボットがiPod端末を通して20台の間で通信を行う。端末同士の通信はOSC通信で無線のやりとりを行い、端末内では自作したswift製のアプリが稼働している。サーボモーターの制御手法は、イヤホンジャックから特定の周波数を発生させることで2つのサーボモーターを特定の角度を与えている。全体の動作は一つのiPadの中でシミュレーションされた情報のやりとりにより動作している。具体的には1つの”情報データ”を1つの球体として、それを端末同士で送り合うキャッチボールのようなコミュニケーションを想定している。受け取られた情報は受信箱に溜まり、手が画面下部をタップすることで情報は解読され、送り返す準備ができた送信箱に移動し、画面上部を指がタップすることで発信される。どちらを選択するかは各々が独自の閾値を持っており、集団の中での個性と捉えている。

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Web Site

https://watakemi725.github.io/app_nodeHands

ターゲットユーザー

スマートフォンを日常的に使用する人、つまりほぼ多くの人

ターゲットユーザーに与える価値

自分たちはこの蠢いているにもかかわらず虚しい世界の中にいるのだということを認識し、けれどもそこから逃れることはできないのだというふうに捉え、もう一度虚無感を感じることとなる。本作品はモバイル端末の機能が向上、あるいは小型化するに伴い薄れていく人間性を予言したようなものとなる。

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作品投稿者について

わたけみ

1993年京都生まれ.幼少期をアメリカの治安の悪い地域で過ごしたため家に引きこもりものづくりを大好きになる.大学では機械工学を学びながら趣味アルバイトで好き勝手にデザインやアプリ開発を続ける.岐阜の大学院ではiOSアプリや電子工作を基本とした作品を制作.モバイル端末と人間の関係にまつわる作品を主に制作。デザインと開発とハードを高度な領域で両立出来るおじさんになることが30歳までの目標.

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