「Sym-Futon」が作り出す、「撫でる」「叩く」「触る」「揉む」という触覚は、わたしたちが日頃慣れ親しんだ感覚で、心を動かします。 終わることのない「なでなで」は、きっと、世の中で一番優しい風景です。 布団に入った二人が、直接的に接触することなく相手の存在を感じられる時、わたしたちは、安らかな心地よさに包まれます。
「Sym-Futon」は ふとんに各種センサやアクチュエータを埋め込むことで、遠隔地から「撫でる」「ぽんぽんする」ことを可能にします。光センサを列状に並べることで撫で撫でを検出し、それを列に並べた振動モーターで伝えます。また、加速度センサによりぽんぽんを検出し、ソレノイドを通して相手に伝えます。一種のテレイグジスタンス・ハプティクスデバイスとして、 「Sym-Futon」は新しい人間と人間のふれあいを形作ります。
具体的には、ベビーシッターが帰った後もまだ会社に働いているママさん、パパさんにビデオ通話と合わせて使用してもらうことで、赤ちゃんとより密にコミュニケーションをとれます。
感染症や免疫不全疾患の家族の方が、無菌室に入ることなしに、家族とコミュニケーションがとれます。
従来の映像と音だけのテレイグジスタンスを補完するデバイスとしたいです。
「撫でて赤ちゃんを落ち着かせて寝かしつける」という簡単な触れあいをしたいけれどもできない親、
「病気との闘い、いつもそばにいるよ」のように励ましたいけれども、直接触れられない家族・親友。
人間と人間の身体接触は複雑でかつ繊細で、触れ合いでしか伝えられない感情もあります。
触りたいけれども直接触ることができない、触れて気持ちを伝えたいけれども触れることのできない、そんな状況にあるひとたちのためのプロダクトです。
冬、布団にはまっちゃった、布団中に半田付けしたい65%女子、残り35%はほうじ茶です。
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