我々人類にとって“天気”はとても身近なものです。例えば日本では天照大御神や風神雷神など天気にまつわる神様が多く存在していることからも推察されます。Heart Weatherはその天気を用いて様々な事柄を表示する箱庭型のデバイスです。Heart Weatherはその時の状況を晴れ、曇り、雨、雷雨、雪の天気に置き換え、リアルに再現することができます。晴れや曇りの再現はもちろん、雨では箱庭内に雨が降り、雪では箱庭の手前粉雪が舞います。このような表現により、ユーザーはその状況をより直感的に感じとることができます。
Heart Weatherは水槽状の箱庭部、背面のディスプレイ、上部および両側面のフルカラーLED、降雨機構および降雪機構で構成されています。背面ディスプレイでは天気に応じた背景を表示し、LEDが箱庭内のオブジェを照らします。片側のLEDのみを点灯させることで西日を表現することもできます。雨のときは下部に設置した水槽からポンプで水を引き上げ上部に設置した降雨機構から箱庭内に水滴を降らせます。手前に設置した降雪機構は水槽になっており、雪のときには水槽の中の水をポンプを用いて循環させることで、雪に見立てた砂を対流させ、雪が舞う様子を表現します。
これらの天気を再現する機構はマイコンを通じてインターネット上の様々なコンテンツとつなげることができるようになっています。例えばLINEアンケートサービスと融合させれば良い結果の時は晴れ、悪い結果の時は雨という様に結果をリアルタイムかつ直感的に表示できます。天気情報取得サービスとマップを融合させれば地図上の任意な位置における今の天気を表示することができます。その他にも人の表情から読み取れるストレスの状況や、株価との連動など、種々のコンテンツとの融合が考えられます。
現代、私たちはインターネットを通じて様々な情報を得ることができます。しかし万人がこれらの情報を収集し、的確に理解するということは、決して簡単なことではありません。Heart Weatherのようなよりユーザーに寄り添った表示デバイスも必要ではないかと考えています。
なお、本作品は2017年3月に開催されたWeb × IoT メイカーズハッカソンにて最優秀賞をいただいた作品をブラッシュアップした作品です。
若者世代より、ある程度年齢が上の方を考えています。例えば会社の社長が自室に置くようなシーンや、リタイアした世代が自宅のリビングや書斎に置くシーンが想定されます。
通常のオブジェとして楽しむことに加え、様々な事柄を直感的に表現し、ネガティブなものについてはやや柔らかいニュアンスが加わるため、ユーザーにやさしいデバイスだと考えています。
つくるラボは、世の中の誰かが驚いたり、面白いと思うモノをつくる【メイカー】の集団です。 2017年1月からチームでハッカソンへ出場し、ソフトエンジニア、ハードエンジニア、デザイナーなど様々なメンバーが協力し、この1年間で色々な作品を作ってきました。 その中から、テクノロジーとしてもクリエイティブとしても魅力のある作品はブラッシュアップを継続し、製品化を目指して活動しています。
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