スキー場で屋外にスノーボードを置いて食事をしている時、大切な機材がいたずらされたり、盗まれるのではないかと不安になることがあります。
従来この不安を解決する方法としてワイヤーロックがありますが、携帯性を重視して小型なため、簡単に破壊される可能性があったり、人が多くて機材を雪上に置かざるおえない場合は、鍵が無意味になるという問題があります。
そしてユーザーは、防犯の結果を後ほど知るだけで、目を離している間に何が起こったかを知ることができませんでした。
実際にユーザーインタビューやアンケート調査を行うと、高価な機材を使っていたり、大切に機材を使用している人は、既存の鍵では物足らないこと、そして目を離している間に起こったことを知りたいということがわかり、この課題を解決するデバイスを開発しました。
このプロダクトは機材に取り付けたSensor deviceとスマートフォンが通信をすることで、食事中に機材から目を離していても、手元のスマートフォンで機材の状態を知ることができ、結果ユーザーが知ることのなかった”動かされた瞬間”を知ることができるようになりました。またGateway deviceを作ることで、スマートフォンでも屋内、屋外間の長距離の通信ができるようにしたり、
ワイヤーロックと違いセンサーの値の変化で異常を検知するため、場所を選ばず使用できるという特徴もあります。
このプロダクトは専用アプリの入ったiPhone,Gateway device,Sensor deviceの3つからなります。
iPhone Gateway の通信はBLE, Gateway Sensor はSub-GHz で通信をしています。
Gateway deviceは、Bluetoothスピーカーとしても利用することができます。これは、ゲレンデで滑っている時に、着信があっても気づかないことが多々あるという経験から、音楽聴きながら滑っても良し、電話の着信がわかるようにしても良しということで実装しました。
Sensor deviceには筐体の外に電源スイッチがなく、スマートフォンからの無線通信による命令しか受け入れないようにすることで、防犯性を向上させました。
自分のスノーボード大切にを所有し、ゲレンデではワイヤーロックを使って自身のスノーボードを守っているものの、それだけでは物足りないと感じているユーザー。
ユーザーインタビュー等の市場調査を通して、自分の機材を大切にしているユーザーは、盗む、盗まれる以前に、触られること自体を嫌がる傾向があることがわかりました。このプロダクトでは、今まで機材から目を離している時には知ることのできなかった”触られた、動かされた瞬間”を所有者が知ることができるようになり、結果、ゲレンデでの不安の解消を提供することができます。
活動を始めたばかりで、メンバーは現在自分一人となっているものの、友人のデザイナーにデザインを手伝ってもらう等、経験不足の分野を手伝ってもらいながら製品開発を行なっています。
代表の私は、某メーカーで筐体設計業務に従事。その後ベンチャー企業に就職。現在では一人でハードウェア開発の全てを行っています。
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