2017 審査員コメント

小林 茂情報科学芸術大学院大学[IAMAS]
産業文化研究センター教授

博士(メディアデザイン学・慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)。1993年より電子楽器メーカーに勤務した後、2004年よりIAMAS。
Arduino Fioなどのツールキット開発に加えて、オープンソースハードウェアやデジタルファブリケーションを活用し、多様なスキルや視点・経験を持つ人々が協働でイノベーション創出に挑戦するための方法論を探求。

アイデアを実装しただけに留まらず、プロトタイピングを繰り返しながら発展させ、実際の生活の中における経験まで含めて設計し、適切なテクノロジーを用いて具現化されている作品かどうかを重視して審査します。デジタルファブリケーションやオープンソースハードウェア、AIなどの「民主化」したテクノロジーを最大限に活用し、既存の市場や価値観、文化の「辺境」を開拓することに強い情熱で挑戦する作品を待っています!

本村 天株式会社産業革新機構
ベンチャー・グロース投資グループヴァイスプレジデント

株式会社ジャフコにて主にエレクトロニクス分野のスタートアップへの投資に従事。その後、流通業支援の株式会社KIACON、株式会社リヴァンプを経て、株式会社チップワンストップにて、エレクトロニクス分野特化のVCファンドの設立と運用をリード。
現在産業革新機構にて、主にIT/エレクトロニクスのスタートアップへの投資を行う。

ビジネスアイデアが日本にとどまらず、広く世界で必要とされる可能性があるという視点かどうか。特にハードウェアの場合は、その実装がいかに現実的なプロセスにまで落とし込めているか。この2点をぜひ拝見し、審査したいです。その作品を使った人々が、世界の直面する課題をすこしでも解決する方向に向かわせるハードウェア、社会貢献性が高い作品を期待しております。

見ル野栄司マンガ家

元メカトロニクスエンジニアの異色マンガ家 | 著書『シブすぎ技術に男泣き!』がベストセラーに。
第63回朝日広告賞受賞 |「基板戦隊Pバンジャー」にて第1回アニものづくりアワードノミネート

今、いろんな設備が借りられたり、ネットで部品も集められ、プログラムなんかも落ちている時代、アイデアさえあれば便利なものがすぐ作れます。生活していて「こんなものあったらいいなぁ…」というものを、なるべくシンプルに考えて取り組んでみてはいかがでしょう! 多少の根性はいりますが、賞金100万円相当でそのまま商品化・会社化なんてことも夢じゃありません。あなたの作ったものがみんなに使われるってオモロイですよね。

林信行ITジャーナリスト・コンサルタント

ITの最新トレンドを取材、国内外のさまざまなメディアで解説|ITベンチャー、リボルバー社の社外取締役の他、2社のアドバイザー大手通信会社、家電メーカーのコンサルティング|JDPデザインアンバサダー

GUGENは「未来を作る」コンテスト。未来の日常の中に定着し発展しそうなビジョンや具現力(個人の技術力あるいは技術を持っている人とのつながって動かす力)を重視して審査をするつもりです。一発芸的なものではなく、それを手にした人が1年後も使っている姿を想像できる提案、それを使う本人だったり、それが浸透した社会が何か今と比べて前進している感じの提案だと嬉しいです。